2021年12月に発表された2022年の税制改正大綱では、2022年1月から義務化が予定されていた電子帳簿保存法改正のうち「電子保存の義務化」が期間猶予となりました。企業を取り巻く環境はIT化やデジタル化へと一気に進みそうな予感です。また、このコロナ禍の業務継続についてもたくさんの課題と不安を持たれたことでしょう。これからの時代を見据えたITとは何か?少し皆様と一緒に考えていきたいと思い「仮想デスクトップ業務環境」という選択肢についてご紹介したいと思います。
株式会社インストラクション(弊社)では、約10年以上も前から、社内のシステムを仮想デスクトップに集約して業務システムを運用してきました。そして、現在では中小企業の皆様にも利用頂けるように様々な利用技術の変遷を経て、サービスとして提供をさせて頂いています。今回は、一般的な仮想デスクトップの構造や用途と弊社の仮想デスクトップサービスについてお伝えしていきます。
仮想デスクトップとは?
まずは、今回のテーマとなる「仮想デスクトップ」は、2000年頃から主に個人情報や秘密情報を取扱う金融機関やコールセンターなどが主に導入をしていたシステムです。
その目的は、情報漏洩防止・サイバー攻撃防御などの観点から当時は主に「シンクライアントシステム」という名称で呼ばれ、いわばローカルPCとは強制的に切り離されたクライアントのデスクトップです。
最近では、「VDI(バーチャルデスクトップインフラストラクチャー)」とも呼ばれ、その構造はCPUやメモリなど高スペックなサーバーやハードウェアに仮想のクライアントを構築し、アプリケーションやディスク領域、バックアップなどを一元的に管理することができる仕組みとなっていることが特徴です。
そして、注目したいのが、サーバーハードウェアの役割がクラウドIaaSへシフトしてきたことで、中小企業でも手が届く仮想デスクトップサービスが注目されてきていることでしょう。
仮想デスクトップサービスのご紹介
では、仮想デスクトップにはどのようなものがあるのだろうか?
まず、デスクトップは利用者によって役割が異なり、特にアプリケーションは営業や総務・経理、デザイナー、生産管理など組織や部署、個人によって複合的で横断的なものから、また個人単位で利用するアプリが変わります。
そのため、提供される仮想デスクトップサービスにはいくつか選択肢があります。
◆ 個人単位で利用できる仮想デスクトップサービス
・Amazon WorkSpaces
・Windows 365クラウドPC
個人のワークスペースのようにデスクトップが提供される。
どちらのサービスもマネージド(管理)サービスであるため、非常に手軽に利用することができる。
◆ 組織で利用できる仮想デスクトップサービス
・Azure Virtual Desktop
マルチセッションとも呼ばれ、一つの仮想マシン複数ユーザで共有することができるためリソースの節約やコスト削減ができる。
◆ クラウド基盤を利用してできる仮想デクストップサービス
・Citrix Virtual Apps and Desktop on AWS
・Citrix Cloud with AVD
・Remote Desktop Services on マルチクラウド基盤
仮想化技術を得意とするメーカーがパブリッククラウド基盤をインフラとしたサービスで、アプリケーションの配信に特化した管理画面やシステム全体の管理が容易となるなどのワンランク上のサービス。
現在、テクノロジーの進化によって、仮想デスクトップサービスは企業のITインフラとして非常に身近なシステムとなってきました。
中小企業にとっての仮想デスクトップ導入のメリット
中小企業ではITの人材不足と言われ、主にIT管理を他業務と兼任、または外部の業者にハードウェア機器のメンテナンス保守を任せているケースのどちらかでしょう。特にコロナ禍で在宅業務となった社員は、社内システムへのアクセスが出来ずに業務を停めてしまうことや、そのために会社に出勤するなどあらゆる課題が浮き彫りとなりました。
では、今一度、中小企業にとって仮想デスクトップのメリットは何かを考えてみたいと思います。
・どこからでもデスクトップにアクセスすることができる
仮想デスクトップのほとんどが、Windows10またはWindows10エクスペリエンスデスクトップを利用できるため、従来ローカルPCで利用していた環境をそのまま利用することができます。
*各社が提供する仮想デスクトップサービスやアプリケーションのライセンス規約によっては、ご利用に制限や例外・利用ができないなどの諸条件がありますので、ご利用の際はメーカーや提供事業者に必ずご確認下さい。
・組織的に横断するアプリケーションやデータを利用することができる
データーベースを必要とする複数同時業務処理ソフトやExcelやWordなどのOffice製品のアプリケーションを使ってファイルサーバーなどのデータファイルへのアクセスなど、主に組織的に横断して利用するデータを共有することができます。
・ITの個別管理から集中管理できるシステムで生産性をあげる
IT管理を集中管理にすることで、IT兼任業務の負担を減らしシステムによる管理で生産性をあげ、利便性を社員に提供することができます。
インストラクションが提供する仮想デスクトップサービス
では、ここから株式会社インストラクションが提供する仮想デスクトップサービスについてご紹介をさせて頂きます。
◆インストラクションが提供する仮想デスクトップサービス
インストラクションが提供する仮想デスクトップサービスは、設計・構築からマネージドサービスと呼ばれる管理までを行うことはもちろん、中小企業では経営陣と社員が複合的な組織を横断して業務を担当することが多い。そのためIT環境でも経営陣と組織・個々の業務環境が横断した構成が実現できるように、仮想デスクトップはひとり一台のサーバーが提供され、その他組織や部門で共通するファイルサーバーの機能、SQLデーターベースを必要とする業務アプリケーションなどもネットワークとして構成できるサービスとなっています。
詳しくはWebサイトをご覧ください。
最後に、今回は仮想デスクトップについて、弊社サービスも合わせてご紹介いたしました。中小企業の方々にも、時代の流れとともに新たなITの在り方を模索しませんか?仮想デスクトップがもたらす御社の今後について、一度前向きにご検討の機会がありましたら、弊社にご相談を頂ければと思います。