さて、今回はこれまで長く利用されてきたWebブラウザ、Internet Explorer(IE)のサポートがついに終了するということで、IEサポート終了でどうなるの?という質問にお答えしていきます。
IEサポートが終了でどうなる?
2022年6月15日(日本時間16日)でInternet Explorer(IE)のサポート終了のお知らせがマイクロソフト社から発表がありました。また、2021年10月5日(米国時間)からWindows11がリリースされ、こちらの情報も気になるところです。
まずIEのサポートが終了すると、IEに対する機能改善・新機能が提供されません。
そのため、IEにおけるセキュリティの脆弱性が発生したとしても、これまでWindowsアップデートで配信されてきたセキュリティパッチは配布されません。
すなわち、IEを利用し続けることは今後新たに発生するセキュリティの脆弱性には対応できず、情報漏洩などのリスクが高まります。
これまでも私たちはWindows OSのライフサイクルを経験してきているので、この点については知識を備えている方々も多いでしょう。
これに先立ち、マイクロソフトは2021年8月17日にMicrosoft365(旧:Office365)アプリおよびサービスでのIE11のサポートが終了しました。
このように、これまで利用してきたアプリやサービスが今後IEで利用ができなくなっていくことが考えられます。
そこで、ユーザが検討しなければならないこととして、日常利用しているサービスでもIEを標準としているアプリやサービスが他にないかをお調べすることをお勧めしています。
IEサポート終了で確認をしておきたいこと
今後、IEサポート終了でこれまでのアプリやサービスがどのような対応を表明し、IE以外の他ブラウザーでも動作に支障がないのかが気になるところです。
特に、IEを動作環境とされたレガシーの業務アプリケーションや、一部帳票だけを独自にカスタマイズされているケースなどは注視しなければなりません。
ここでは事前に確認しておきたいアプリやサービスを押さえていきましょう。
1) 金融系や税務申告などの公共性の高いサービス
ネットバンキングや金融系サービスをはじめ、e-TAXなどの電子申告サービス
2) 企業向けのサービス
サービス事業者が提供するアプリやサービス
3) IEを動作環境として開発されたアプリケーション
社内の業務に合わせて独自に開発された業務アプリケーション。
既に、Windows10では、「Edge」が標準ブラウザーとして搭載されており、多くの組織でも、Windows10への移行時などに、「Edge」を標準ブラウザーへと推奨・移行されているケースも増えてはいます。
一方でIEは長い間、提供されてきたWindows標準のブラウザーでもあり、独自開発の業務アプリケーションやサービスは、IEを標準の動作環境としていることもあり、その対応は各社それぞれ異なってきます。
補足となりますが、2020年1月14日に既にサポートが終了しているWindows7を利用しているユーザは現時点において最新のIE11であってもサポートは既に終了しておりIEに対する機能改善や新機能の追加はされていません。冒頭に取り上げたWindows11のリリースも含めて、Windows10へのいち早いご検討をおすすめしています。
IEサポート終了までにどうする?
IEサポート終了までにまずは、ユーザ側でのアプリ、サービスの今後の対応状況を確認する必要があることは前述しましたが、新たなブラウザをどうするかという点についてご説明します。
1)「Edge」を標準ブラウザとする
2)「Edge」のIEモードを利用する
*2029年にはIEモードのサポートも終了することを、既にMicrosoftはアナウンスをしている。
3)「他ブラウザ」をブラウザとする。例:Chrome
IEサポート終了まで、2021年10月時点であと半年強となりました。
組織のご担当者は具体的な対応が求められますので、ご不明な点や疑問などがある場合はお近くにベンダーやわたしたちにお問合せ下さい。
最後に、マイクロソフト社からIEサポート終了についてのブログが掲載されていますので、何かのお役立て下さい。