<連載>業務の自動化にプログラミングはいらない!!
今回は業務の自動化をテーマに二回に分けて記事をご紹介していきます。まず、業務の自動化とは、起点となる業務処理が次の業務処理へと自動的に進んでいくことを定義します。最近ではRPAと呼ばれるソフトウェアロボットツールが注目を集めています。これらのツールは大量の定型業務における生産性向上には非常に大きく役立ちます。しかし、中小企業や事業者では大量の定型業務ではなく、小さい業務の集積により成り立っている業務が多いため高額で難しいRPAツールの導入が進まないのが現実でしょう。そこで、もっと小さい業務でも設計ができるようなノーコード開発ツールへ注目が集まっています。
今回は、まず第一弾としてノーコード開発ツールのご紹介と簡単な業務の自動化についてご紹介したいと思います。
はじめに
2020年はプログラミングが必修化され、プログラミング教育市場も活況を見せています。
プログラマとして働くだけでなく、業務を自動化するためにもプログラミングが有効であるという認識も広まりつつあります。
しかし、プログラミングを習得するにはそれなりの学習コストがかかります。
そこで今回は、プログラミングをせずにプログラムを組み立て、業務を自動化する「ノーコード開発」ツールを紹介します。
ノーコード開発とは
これまで、業務を自動化するためにはプログラミングを行い、プログラムを組み立てる必要がありました。
しかし、近年その常識が崩れてきています。
それが「ノーコード開発」です。
通常のプログラミングはコードと呼ばれる長文を書く必要があります。
また、プログラミングのための様々な文法、機能、書き方の規則などの習得も必要です。
ところが、ノーコード開発ならばそうしたことを覚えることなく、図を書くように直感的にプログラムを作成することができます。
今回はそのためのツールを紹介します。
ノーコード開発ツール3選
それでは、ノーコード開発ツールを紹介していきます。
それぞれ実現できるものが変わってきますので、目的に合わせて選んでいただければと思います。
Microsoft Power Automate( https://flow.microsoft.com/ja-jp/ )
まずはMicrosoftが提供するワークフロー自動化ツール「Power Automate」です。
主な役割としては、各種クラウドサービス同士を連携し、処理の自動化を行うものです。
一例として、Googleスプレッドシートが更新されたら内容をメールで送る、ウェブフォームで送信された内容をテキストで保存するといったようなことが可能になります。
アプリそのものを作る機能はありませんが、その分だけ学習コストは低くなるでしょう。
すでにクラウドサービスを複数使っている場合に活用するとより便利になります。
Webflow( https://webflow.com/ )
次に、ウェブサイトを作成するツール「Webflow」を紹介します。
これは今までならコードを書いて実現していた複雑なウェブサイトをPowerPointやPhotoshopを使う感覚で作成できるツールです。
デザインの自由度も高く、ウェブショップなども解説できるのが便利です。
ただし、日本語には対応していないので、日本語対応を希望する場合は Strikingly( https://jp.strikingly.com/ )もおすすめです。
Glide( https://www.glideapps.com/ )
最後に紹介するのはGlideです。
このツールはGoogle Spreadsheetのデータを元にアプリを作成するものです。
データを元に整理された一覧を作成したり、データ内の住所を元に地図を表示したりと、それなりに使い勝手の良いアプリを作ることができます。
また、フォームに入力したデータをSpreadsheetに反映させることもできるので、簡単な表示、入力機能なら実装できます。
突発的にこうしたアプリが必要になったときには便利に使えますし、継続的な利用にも耐えうる構成になっています。
自動化の選択肢は大幅に広がった
ここまで述べてきたとおり、業務の自動化にはプログラミングが不要な時代になっています。
もちろん、要求が複雑な場合にはプログラムをコードベースで書いていく必要に迫られる場面もあるでしょう。
しかし、かなりの業務でこうしたノーコード開発ツールが役に立つ可能性があるので一度検討してみるのも良いかもしれません。
記事作成:クラウドソーシング
編集・監修:株式会社インストラクション