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Microsoft Power Automate

<連載>業務の自動化にプログラミングはいらない!!

さて、前回は業務の自動化を実現するためのノーコード開発のツールなどをご紹介しました。今回は具体的にマイクロソフト社が提供をはじめたMicrosoft Power Automateについてご紹介をしていきます。中小企業の皆様のメインシステムとしてWindowsは非常に身近なシステムですので、業務とシステムの親和性などを考えると相性が良いかもしれません。企業の業務の自動化の参考となればと思います。

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<連載>業務の自動化にプログラミングはいらない!!

 


はじめに

業務効率化はいつの時も経営にとっての課題として上がってくるものです。
前回の記事(URL)で、現在はプログラミングをしなくとも自動化を実現する環境がそろってきていると述べました。
今回は、その記事で紹介したツールの一つ「Microsoft Power Automate(以後MPA)」を、使用例を交えて紹介します。

Microsoft Power Automateとは

MPAは様々なクラウドサービス同士を連携し、処理を自動化するためのツールです。
プログラミングすることなし処理を自動化できるので、少ない学習コストで導入できるのも特徴です。
では、実際にどのような事ができるかを見ていきましょう。
やろうと思えばかなり複雑な処理もできますが、イメージをつかみやすくするために簡単な例を挙げます。
使用する場面としては、会議の報告書を特定のフォルダに保存したらそれを同じ部署の全員に共有することを想定します。
MPAにはテンプレートが用意されているので、そういったことも0から作る必要はありません。


今回紹介するテンプレートはこちらです。

Excel Online (OneDrive) のメーリング リストへ Dropbox の新しいファイルをメールで送信する | Microsoft Power Automate

japan.flow.microsoft.com

これがどのような動きをするかというと、MPAがDropboxの特定のフォルダを監視し、そのフォルダに新しいファイルが追加されるとExcelに記載されているメールアドレス一覧のメールアドレスにファイルを添付したメールを送信するというものです。
このレベルの作業であればメールを手動で送ってもいいと思うかもしれませんが、手動で行うと送信作や添付ファイルを間違えるリスクが毎回発生します。
MPAで自動化することで、最初に送信テストを行い、正常動作が確認できたらそれ以降、毎回確認することなくメールでファイルを正確に送信できるのです。

作業の自動化をすることの意味

作業の自動化というと作業時間の短縮に注目が集まりがちですが、間違いを防ぐという点も見逃せない長所です。
人の手で毎回実施する場合、どうしても同じようにやろうとしても間違いが起こります。
特に、重要な情報を扱う場面においてはデータの送信間違いが大きな損失を生みます。
この損失を防ぐことができるという点においては、作業の時間短縮以上に費用対効果が高いと言えるでしょう。
作業効率があまり上がらないという理由で自動化することをためらっているなら、こうした間違いを起こしたときの損失を防ぐという点も踏まえて、ツールの導入を検討してみるとまた違った選択が生まれるのです。

 

 

記事作成:クラウドソーシング
編集・監修:株式会社インストラクション