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クラウドサービスの障害は0ではない

企業活動において今や様々なクラウドサービスを利用されていることでしょう。
しかし、このクラウドという一見便利なサービスも、障害の発生によりサービスが利用できなくなることもあります。今回は、クラウドサービスに障害が発生した場合に企業は何をするべきか?というテーマでお届け致します。

クラウドサービスの障害は0ではない

クラウドサービスの障害は0ではない

 

はじめに

2020年現在、事業を行う上でクラウドサービスの活用は必須と言っても過言ではありません。特にコロナ禍が世界を襲い続けている今、クラウドなしでは事業の維持すら危ぶまれることは明白です。
しかし、世界の最先端を走る企業のサービスであっても、障害を0にすることは不可能です。
「Microsoft 365」で障害発生--復旧中 - ZDNet Japan https://japan.zdnet.com/article/35160152/ (出典: ZDNet Japan)
事業を行う上で基盤となるクラウドサービスに障害が起こった際、被害を最小限に留めるためには準備が不可欠です。
今回は、クラウドサービスの障害対策の基本についてお伝えします。

クラウドに障害が起こったら?

まず大前提として、クラウドサービスの障害が起こった場合、利用者は復旧に関わることはできません。
ですので、利用者の心構えとしては、クラウドに障害が起こったら業務の一部もしくは全てが止まることを受け入れる必要があります。
それを踏まえて対策をするならば下記のような事項を検討しなければいけません。

  • 利用しているサービスが止まった場合の被害を可視化する
  • 業務が止まった場合の影響範囲を明らかにする
  • 業務が止まった際の対策を検討する

基本的な検討事項は上記のようなものでしょう。
それぞれについて説明してまいります。

どのような被害があるかあたりをつける

まず、クラウドに障害が発生した際の被害の内容を明らかにしておきます。
メールサービスに障害があれば外部との連絡が止まります。
それによってメールでの連絡ができなくなることは事前にわかります。
このように、利用しているサービスが停止した際に何が起こるかを把握しておくのです。

影響範囲はどの程度か想定しておく

次に、クラウドサービスが停止した場合にどこまで影響範囲が及ぶかを考えます。
上記のメールサービスを例にすると、メールを通じた連絡ができなくなるので影響範囲としては「顧客、外出中の社員、その他利用してるサービス事業者」といった範囲になるでしょう。
このように、影響範囲を明らかにすることで対策を検討することができます。

障害が起こった場合の対策を考える

最後に、障害により業務の一部が停止した場合にどのような対策をとるかを考えます。
メールサービスが停止したならば、連絡手段は電話かFAXなどで、関係各所にその旨を連絡するなどの対策がとれます。
こうしたことを事前に決めておくことで、問題が起こったときにも迅速に対応が可能となるのです。

障害への備えは今のうちに

普段使用しているクラウドサービスは、提供する企業の努力により殆ど止まることなく動いています。
それ故、サービスが障害を起こした場合の対応はないがしろにされがちです。
しかし、それらのサービスもいつか必ず問題を起こす日が来ます。
そのときに備えて今から対策を講じておくことをおすすめします。

 


記事作成:クラウドワーカー
編集・監修:株式会社インストラクション